アンデシン
<Andesine>



<銅を取り込んだラブラドライト>

 

数ある宝石のグループとしてはトップクラスの規模を誇る長石族。その一員であるアンデシンは、和名を中性長石というようにナトリウムとカルシウムの中間固溶体であり、成分の割合はNa6:Ca4。この割合が逆転すると、青色のシラーが美しいラブラドライトになります。

 

本来、アンデシンの地色はラブラドライトと同じ無色透明で、独特な赤色は内部に取り込まれた銅によるものです。
原理としてはストロベリークォーツに近く、肉眼では見えない超微細な銅の鱗片が無数に重なり合い、独特な深紅を演出しているのです。
そのため、稀に大きな鱗片が入り込むと光が反射してサンストーンのようなアベンチュレッセンスを持つ事もあります。
更に、銅ではなく緑青の成分である酸化銅が取り込まれるとカラーチェンジアンデシンとなります。

長石族のハイブリッドジェム

  組成:NaAl2SiO8:CaAl2SiO8
    (約6:4の割合)
硬度:6〜6.5
比重:2.65〜2.69
産地:チベット、コンゴ等

 

最初に発見されたと言われる、南米のアンデス山脈が名の由来です。
主な産地はチベットやコンゴ、ヨーロッパなど。掲載画像のアンデシンはチベット産です。

 

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